アーカンソー+テキサス・超ど田舎旅行:Day2:Little Rock, AR -> Hot Springs, AR

Hampton Innのあさごはん

朝起きて、サービス*1のとってもHampton Inn的な朝食をつつきます。どこのHampton Innに泊まってもメニューがほぼ同じなので、いつかどこかで食べたような味がします......。内容的には、コーヒーやジュースやフルーツ、ヨーグルト、トースト、ベーグル、マフィンなどを好きに取って食べるスタイルなのですが、一応、毎日日替わりのネタが2つ出てきます。今日は、フレンチトースト(甘くもなく塩気もなく微妙なお味で....)と、名前がわからないけどソーセージの中身をほぐしてホワイトソースで煮込んだようなもの(謎)でした。この朝食、初めて食べたときはおいしかったんだけど、さすがに出張などで数十泊もしてるといい加減レパートリーも全部覚えてしまって、またかよ、という気分なのです。ちなみに、「日替わり」の他のパターンは、ソーセージ、オムレツ(学校給食のやつみたいな、型にいれて焼きました、っていう感じですが)、ベーコン、ポテト、ぐらいです。

Central High


アーカンソーはいわゆる南部なので、その昔はとっても人種差別がひどかった地域です。まぁ、実際今でも、人口比で言ったら白人が圧倒的に多いように感じれられますが*2。Little Rock Central High Schoolは、その昔、白人専用高校だったのですが、黒人入学を認めることになった際に、差別主義者の当時の州知事が、連邦政府の「黒人を平等に扱い入学させるように」という指示に逆らって拒否し続け、あげくの果てに混乱回避のために州兵まで出動する騒ぎになったというところです。なんせ、「公立の学校は差別禁止」になったとたん、公立高校を全部私立にしてしまえば黒人を入れなくて済む、なんていう政策を本気でやってたぐらいですから、すごいもんです。
実はこの場所は、歴史的価値から州立公園に指定されています。今でも当時の校舎はそのまま使われていて、そのすぐそばのガソリンスタンドが資料を集めたビジターセンターになっています。実は、ビジターセンターの場所の下調べを忘れていて、いきそびれたのですが......。
ところで、学校のそばに駐車スペースがなかったのでかなりうろうろしたのですが、その際に見た限りでは、高校の周りって黒人の居住者が多いですね。時代が変わった、っていうことなんでしょうか。
それにしても、豪華、というかかっこいい校舎だなぁ。

State Capitol

昨日ざっくりとLittle Rockの街をみた感じでは、「うわーなにもないー」という気分だったのですが、まぁ、一応州都なので、州政府の建物はそれなりに立派だろう、という推測を立てて、State Capitol(州議会議事堂)にいってみました。

建物は結構立派です。さすがというかなんというか。正面のブロンズ*3のドアが妙にぴかぴかなのが微妙に気になりますが。んじゃまぁあけてみようか、と思ったのですが、どうもこのドアは現在はお飾り扱いみたいで、下のトンネルから入ってね、と書いてあります。というわけで、正面の大階段の下にあるトンネルから入ってみることに。ちなみに、入場は無料です。
中は結構厳粛な感じで、さすが州政府、という感じです。上院・下院の各議場、最高裁の法廷、州知事の面会室などを見ることができました。ところで、アーカンソー州上院って定数少ないんですね。ちゃんと数えなかったけど、たぶん、20人ちょっとぐらいだと思います。そのせいか、議場がすっごく小さいのでびっくりしました。たぶん、日本の地方自治体の議場のほうがよっぽどでかいんじゃないのかなぁ。

MacArther Park

GHQでおなじみ、マッカーサー元帥の名前を冠した公園&資料館です。

なんか、Independence Dayなんていう愛国心高揚週間に、敗戦国の人間が占領軍司令官の資料館にいく、っていうのも微妙なのですが、幸か不幸か、資料館は閉まってました*4。空いてたら受付のおばちゃんに何言われたかなぁ。
まぁ、しかたがないので公園をちょこっとうろついてみたのですが、なぜか釣り掘があって、みんな魚を釣ってます。釣れているようにはとても見えませんが。それにしても、州都を代表する公園とは思えないしょぼさです。設備もしょぼいし、広さもせいぜい野球場1つぐらいではないかなぁ。新宿中央公園のほうが立派に見えます。

Hot Springs

Little Rockに別れを告げて(見切りをつけて?)、Hot Springsに向かいます。Little Rockからは60miles弱、約1時間です。ここは、名前のまんま、温泉の出る街。アメリカの古い湯治場です。

Bath House見物

Hot Springsの温泉は、日本みたいにつかるだけ、というのとは根本的に違うみたいで、温泉の医療効果+マッサージ+全身エステ、などがセットになっているものらしいです。街のメインストリートには、Bath Houseと呼ばれる、温泉+マッサージの施設がずらっとならんでいます。といっても、すでに営業を終えて歴史的遺産となっているものばかり。今は、メインストリートからちょっと離れたところに多いリゾートホテルがその役を担っているようです。その中の、昔のBath Houseを改装してVisitor Centerが設けられていて、その中は一通り見学することができました。

外観です。

一番広い部屋です。たぶん日本的に言うところの大浴場に相当するのでしょう。でも、全然違うのは、全部個室になってて、バスタブもシャワーもそれぞれの個室のものを使うのです。

箱サウナです。日本だと木製だと思うのですが、金属だと、うっかりやけどしたりしないのでしょうかね?

入浴後に個別にマッサージを受けるところです。

これは、マッサージを受けながら入浴するための浴槽です。手術台みたいな板にのせられて、浴槽に沈められるみたいです。ちなみに浴槽はかなり深くて、マッサージ師も水着で立ったまま一緒に入って施術していたらしいです。

なぜか体育館まであります。

ゆったりすごすためのサロンも。
ちなみに、ほとんどのBath Houseは営業しておらず外から眺めるだけなのですが、一軒だけ、現在でも営業しているところがありました。さすがに、勝手がわかりそうもないので気が引けてチャレンジはしませんでしたが......。

だめだめPark Hotel

今日の宿、Park Hotelに行きます。
実は、expedia.comで適当に探して予約したのですが、これが超はずれ。
古い・狭い・従業員不足でケアが行き届かない、と、まぁ、かなりアレな感じです。部屋もシャワーしかなくて、そのシャワーも、日本で言えば公営のプールかなんかの古臭くてあんまりきれいじゃないシャワールーム、みたいな感じ。ちなみにタオル以外のアメニティはまったくなし。まぁ、約$70と、Hot Springsの相場からしたら結構安いので仕方ない、といえばそうなのかもしれませんが、これだったらちと郊外のモーテルにでもしたほうがよっぽどよかったかなぁ。それならたぶん$50ぐらいだったと思うし。

Spa Blast - 花火大会。

Oak lawnという競馬場の内側の芝生エリアと、観戦用スタンドをつかっての、4th of Julyをお祝いする大花火大会です。イベントは5時から始まり、バンドや、州兵の楽団の演奏などで、暗くなるまでの約4時間をつなぎます。

途中、国歌斉唱&国旗掲揚&戦闘機の編隊飛行、っていうイベントがあったのですが、国歌とともに国旗があがり、上がりきって唄い終えるその瞬間にF-16が上空を通過する、という手はずだったのですが、終わってもきません......*5 *6。司会のおっちゃんが「あ、こない...」「たぶんマックに寄ってるんだよ」「誰か見える〜?」とか頑張って場つなぎすること数分、F-16の4機編隊が低空飛行していきました。これが結構すごくて、「あ〜〜〜行っちゃった〜〜〜」と思った後に爆音がやってくるんです。一回ぽっきりだからいいものの、これ何回も聞いたら確実に難聴になるなぁ、という感じでした。

ところで、面白かったのは、アーカンソーの州法かなんかで、「酒類の販売は夜9時半まで、消費は夜10時まで」なんだそうです。とにかく、「10時までに飲みきるか捨てろ」と掲示されてました。もしかしたらHot Springsの属するカウンティの法律かもしれません。なんせ、このあたりはかなりのエリアがドライ(お酒を小売してはいけない地域*7)なのです。なので、高速道路沿いには、「この先ドライエリア!酒の用意はいいですか!」みたいな、酒屋の看板がいっぱいあったりします。
時間があったので、競馬場の建物の中にも入ってみました。この日は花火にとられちゃったので競馬はないのですが、それでも他の競馬場の遠隔投票ができるらしく、テレビがずらっと並んで、実況中継が流れていました。酔っ払ったおっちゃんが日本のWinsと同様に叫んでました(笑)ところで、競馬の実況中継って、日本もアメリカもおんなじ雰囲気なんですね。あの独特の、抑揚のあるようでないような淡々とした語りというかなんというか(笑)
花火*8ですが、アメリカの花火は低いです。なぜかわかりませんが低いです。なので、日本みたいに、10キロぐらい離れてても見える、なんてことはあり得ません。下手したらその辺の木がじゃま、なんてこともあるぐらい。なので、競馬場で打ち上げて、観客席から見る、っていうのは実にうまいやり方だなぁと感心しました。
ところで、花火からホテルに戻ってきたら、ホテルの駐車場がいっぱいになってしまってました。ホテル前の路上に停めようにも、パーキングメーターになってて、一晩とめていいのかどうかかなり微妙な雰囲気。仕方ないので、街の中心にある、City of Hot Springsが提供してる無料立体大駐車場に停めて歩いてホテルに戻りました。

本日のお会計

ガソリンほぼ満タン(14ガロン)で$40ぐらい、Hampton Innで$100ちょい、昼ごはんのSubwayで$6ぐらい、花火見ながらビールやらホットドックやらで$15ぐらい。合計で$160ちょいですね。

(あしたにつづく。)

*1:"Complimentary" breckfast です。

*2:たとえば、テキサスだと黒人やヒスパニックが働いているような職場でも、白人が働いていたりします。ショッピングセンターに行ってもヒスパニックはほとんどいませんし、黒人もせいぜい1割ぐらいですかね。

*3:あまりに金ピカに仕上がっていてブロンズには見えないのですが、そう書いてあったので.....。

*4:日曜だったので、午後1時-4時だけの開館でした。アメリカって日曜の午前は閉まっているところが多いです。教会いく時間だから。

*5:早く来すぎた時間調整なのか、遠方で一度旋回していたのも目撃しましたが(笑)

*6:晦日テレビ東京のオーケストラでカウントダウンで12時ぴったりに最後のタクトを振り下ろす!っていう奴が失敗したような雰囲気を想像してください(笑)

*7:レストランなどで飲むのはOKです。

*8:花火の写真は大失敗しました......難しいです....。